Circulation - Camera

巡る季節を写真に残す! ~Since 2017-05-01~

NIKKOR Z 180-600mm is here! ~Review記事~

Z 9 + NIIKOR Z 180-600mm F/5.6-6.3 VR (270mm), ISO 100, F 8.0, SS 1/250 sec

こんにちは、Circulation - Cameraです。NIKONから超望遠ズームレンズ180-600mm F/5.6-6.3 VRが発売されました (・∀・)

自分はFマウントの200-500mm F5.6を長らく愛用していたのですが、この度新調してみることにしました!ということで、せっかくなのでレビュー記事を書いてみたいと思います。

 

~200-500 F5.6との比較~

200-500mm F5.6はいろんな撮影を共にしてきた信頼できるレンズですが買い替えた理由は以下の通りです。

・Zマウントを使用するようになってアダプターが必要になった

・もう少し望遠端があると嬉しいと思っていた

・AF速度向上を求めていた

上が180-600mmです。どちらもレンズフードと三脚座装着時。

レンズのサイズはどちらも同じくらいです。デカいレンズです (笑) これ、一見すると200-500mmの方が短いのですが180-600mmはインナーフォーカスなので望遠しても長さが変わりません。なので、目いっぱい望遠すると200-500mmの方が長くなります (下の写真をご参照ください)。

重さは三脚座込みで、

・200-500mmが2300g

・180-600mmが2140g

どっちも重いけれど180-600mmの方が少し軽くなっていますね。手持ちで扱うとき、これに加えてズームリングの回転角はとても小さくなったのでハンドリングがかなり良くなりました!どういうことかと言いますと、200-500mmがワイド端からテレ端までズームするのに200度近く回さなくてはいけなかったのですが180-600mmは70度程度の回転でワイド端とテレ端を変更できます。これは結構楽なのです!

左の200-500mm (寄り過ぎて分かりにくいですね、すいません) と比べて
右の180-600mmの方が回転角が小さくズームしやすいです。

 

~180-600mm実写レビュー~

Z 9 + NIKKOR Z 180-600mm F/5.6-6.3 VR (480mm), ISO 800, F 8.0, SS 1/400 sec

はじめに書いちゃいますけど、描写力は良いです。200-500mmも描写力がかなり良くて、これに負けないと良いなくらいに思っていましたが杞憂でした。ブログサイズだと伝わりにくいと思うのですが石の質感や苔のディテールまできっちりと捉えてくれていて、眠い感じは全然しません

4500万画素にも完全に対応できる描写力であると感じました ^^

 

~絞るとさらに良い~

これは200-500mm F5.6使用時にも感じていたことと同じですが、F 8.0まで絞るとグッと描写性が上昇する印象です。多分、F 8-11がこのレンズのスイートスポットだと思っています。そうなると、

・そんなに絞って充分ボケるのか?

・SSを速くしにくくないのか?

ということが気になります。いわゆるロクヨンゴーヨンに比べれば劣る部分でしょう。しかし、フルサイズの超望遠レンズは絞っても、まぁ超ボケます。そして描写力の良いレンズなので背景のボケと主題はかなりくっきり分離します。

Z 9 + NIKKOR Z 180-600 F/5.6-6.3 (180mm), ISO 800, F 8.0, SS 1/640 sec

確か速いSSをキープするには暗い環境だとISO感度をかなり上げて行かなくてはいけません。こればっかりは仕方ないですが、最近のカメラの高感度耐性の向上やLightroomなど現像ソフトのノイズ処理能力の進化はきっと強力にサポートしてくれます。

あと、もちろん絞り解放で使ってはいけないということでは無いです (笑) 絞り開放でも充分に使用に耐える解像感を出しますのでご安心を!

Z 9 + NIKKOR Z 180-600mm F/5.6-6.3 VR, (180mm), ISO 800, F 5.6, SS 1/640 sec

ちなみにAF性能はとても良くなりました。ミラーレス機が得意とする被写体検出機能を使えば動く人物であってもずっと瞳を狙い続けてくれるような感じでした。飛行機や鳥では試していませんがボディの能力を良く引き出してくれる速さですね (※1)。

 

~寄れるしボケもきれい~

このレンズは0.25倍とクオーターマクロまでなら可能です。

Z 9 + NIKKOR Z 180-600mm F/5.6-6.3 (450mm), ISO 1250, F 8.0, SS 1/640 sec

近距離でも遠距離でもいえることですがボケはかなり綺麗だと思います (※2)。二線ボケも出ませんし点光源に向けてもF8.0で円形はほとんど崩れず周囲に軽い年輪が見られる程度でした。

NIKKOR Z 180-600mm F/5.6-6.3 VR (600mm), F 6.3, ISO 800, SS 1/800 sec

それにしてもピント面は綺麗に写っています。ブログサイズだと分かりにくいと思いますのでトリミングしてみます。

 

~手振れ補正~

最後に手ぶれ補正です。公式では5.5段分となっておりますが、比較的接写な条件で実験してみると4段分くらいかなという印象です。具体的には500mmですと1/30 secくらいまではあまり手ブレしないかなという感じです。

↑実際にSS 1/25 sec程度で撮影したもの

まぁ、手ぶれ補正は相手が動き物のことが多いこのレンズの場合はそこまで強烈でなくてもいいと思っています (※3)。けどこれだけの重量の望遠レンズですから手ぶれ補正がないとフレームがぐらぐら揺れて構図が定まりませんので、この手ぶれ補正の存在は重要です!また、流し撮りとかでも活躍してくれるかもしれませんね ^^b

 

〜終わりに〜

Z 9 + NIKKOR Z 180-600mm F/5.6-6.3 VR (=460mm), ISO 100, F 8.0, SS 1/250 sec

以上、"NIKKOR Z 180-600mm is here!"でした。Fマウントの200-500mmも相当気に入っていたんです。でもやはりZマウント専用が欲しくなって購入しました (※4)。ちなみに値段は約20万円。実際に使用すると想像以上に写りもいいしAFも安定したもので安心しました ^^b

先日は135mm F1.8のPlenaというレンズも発表されZマウントレンズは充実してきています。2018年にフルサイズミラーレスに参入した際には明らかにSONYCANONに出遅れていたNIKONですが、最近のカメラは相当ハイレベルですし、レンズは「流石NIKON!」と唸りたくなるものばかりで嬉しく思っています。

それでは、ちょっと長くなってしまいましたが今回はここで失礼いたします m(_ _)m

 

〜注釈及び関連リンク〜

※1.) 逆にボディのAFが弱いとその真価は発揮できません。最初Z6Ⅱで使用した時はちょっと微妙に感じました。しかし、Z 9で使用するとまぁ食い付きます、AFが。Z6Ⅱ自体いいカメラなのですがZ 9以前のNIKONフルサイズミラーレスのAFの弱さを久々に実感しましたね (;・∀・)

※2.) ボケが綺麗とは何か!?

※3.) 手振れ補正が良くても肝心の被写体が動くのであれば基本的にSSは速くしなくてはなりませんので。

  

※4.) 環境の変化で今回手放すことになりますが、200-500mmは本当に良いレンズでした!動物写真にも風景写真にも大活躍でした ^^b