~Introduction~
こんにちは、Circulation - Cameraです。今回はタイトル通り、11月12日に歩いてきた北鎌倉で撮影した写真を題材に書いた記事です。
久々にCarl Zeiss Planar 85mm (正確にはMilvus 85mm) を持ち出してみました。ちなみに今回の記事は北鎌倉の観光ガイドではなく、北鎌倉で撮った写真を元にこのレンズやZ6を褒める讃える記事ですのであしからず!なので掲載した写真は特に但書が無い限りJPEG撮って出しです。
~Planar & Milvus~
Planarは1897年にPaul Rudolphが開発したレンズの名称です。初期型は4群6枚で設計された左右対称型レンズでした。私の所有しているMilvus 1.4/85mmはPlanarを現在風にアレンジしたレンズで、レンズ設計はもっともっと複雑なのですがPlanarというCarl Zeiss社にとって重要な名前を冠しているだけあって素晴らしいレンズです。
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 1.4, SS 1/1250 sec
当たり前ですが85mmという焦点距離ですから良くボケますね。そうなるとボケの質というのが必然的に重要になるわけですが良い感じだと思います。ボケの評価なんて、ある程度主観的なものですが強くガサガサになるわけでない範疇で少しクセがあって面白いです。バラの赤も美しい。発色も良いレンズであります ( ̄▽ ̄)
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 2.0, SS 1/640 sec
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 1.4, SS 1/1600 sec
北鎌倉の紅葉はまだまだでしたね。かなり鮮やかに色づいているように見える場所でも青紅葉が支配的な感じでした。今週の土日はもっと進んでいるでしょうが、11月最終週~12月の1週目あたりがピークになりそうな気がしました。
けど、外れたらごめんなさい💦
〜明月院の円窓〜
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 400, F 2.0, SS 1/320 sec
妙月院の有名な円窓もまだ青紅葉でしたが絵になります。ボケが自然で大きいから大変立体感のある写真が簡単に撮れます。ちなみに本当はC-PL filterを外していいシチュエーションでしたが横着してそのまま撮影。C-PL filterを装着していると少し暗くなってしまうのですが、大丈夫。ISO 1000くらいならぶっちゃけZ6なら何の問題もないです。Flickrにアップしてありますのでよかったら拡大して見てやって下さい。RAW現像でシャドウを持ち上げてハイライトを落としただけでノイズは特に弄っていません。
これはDPREVIEWに記載されたダイナミックレンジの評価です。Z6は黄色の折れ線グラフですがISO 800あたりでブーストがかかっています。Z6はISO 800以上になると高感度用回路が使用されるためと考えます。こういうこともあって、大袈裟に言えばISO 1000なんてISO 100で撮った時とほとんど差を感じられません。
〜手前にピントversion〜
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 1250, F 4.0, SS 1/200 sec
~11月の紫陽花~
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 1.4, SS 1/200 sec
ちなみに妙月院は紫陽花寺として有名です。有名ですが、まさか11月になっても紫陽花が見れるとは Σ(・□・;)
相変わらずボケも少し特徴的な美しさ。なお、このレンズの唯一の欠点は「寄れないこと」です。一番寄ってもこれが限界なんですよね〜。
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 1.4, SS 1/200 sec
とはいえこのしっとりとした色表現、そんじょそこらのレンズではなかなかできませんよね。
~マニュアルフォーカス~
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 1.0, SS 1/2000 sec
あ、寄れないこと以外に、完全にマニュアルフォーカスレンズなのも欠点ではありますね。他のMilvusシリーズやOtusシリーズのレンズはみんなそうなんですけども。もちろんフォーカスリングのトルクの気持ち良さはオートフォーカス搭載レンズの比ではないですけどね。多くのレンズレビューに「シルクのように滑らか」って記載されていますよね。いやいや~、一回こういうマニュアルフォーカスレンズのリングを触ってほしいな、と思います。
(`・ω・´) < とはいえ、動きもの撮影は相当厳しいのは事実
~おわりに~
Z6 + Carl Zeiss Milvus (Planar) 1.4/85mm + C-PL filter, ISO 100, F 2.0, SS 1/800 sec
ということで、11月12日の鎌倉散歩がてら撮影してきたPlanarで撮影した写真たちでした。4群6枚の古典的なPlanarと違い、Milvus 1.4/85mmは9群11枚の複雑な構造ですが伝統を守りつつ変化させるところは変化させています。ピント面はビシと解像してボケは大きく綺麗ですがちょっと特徴を持っていて楽しいです。
※旧型のPlanar 1.4/85mmはもっとふんわりとした写りのはず。
本音を言えばCarl ZeissにはZマウント対応のレンズを作ってほしいんですよね。Fマウントに比べてフランジバックも短くなって口径も大きくなったからきっとさらにいいレンズができそうに思います。特に広角側はね。けど純正のレンズが評判が良くてあまり売れないような気もしますから、期待はそっと胸にしまっておくこととしましょう。
それでは今回はここで失礼します m(_ _)m
~関連リンク~
このレンズで星をボカして撮影したこともあります。マニアックな撮影ですね ^^;
Planarってそういうレンズなんだ、と思った方に。古い記事ですがレンズの名称と歴史についてまとめたものです。
Z6のように高感度用の回路があるカメラはISO不変性が (完璧では) ないカメラに分類されます。ISO不変性についてはこちらをご参照下さい。