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巡る季節を写真に残す! ~Since 2017-05-01~

カメラの豆知識 ~デジカメの背面液晶モニターのスペック、解説します~

~前置き~

今日はちょっとニッチな、カメラの背面液晶モニターのお話です。

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液晶モニターのスペックって、意外と知らないことが多くないですか?

例えば、ヨドバシドットコムから拝借したこのスペック表をご覧下さい。

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この3.2インチとか、92万ドットとかって

どうなんでしょう (`・ω・´)??

もちろん、背面液晶モニターの性能で、

買うカメラを決める人は少ないでしょうが、

ちょっと詳しく知っていても

損はしないですよね ^^b

 

ということで今回は、

デジカメの液晶モニターのスペックを、

(1) 液晶モニターのサイズ

(2) 液晶モニターのドット数

(3) 液晶モニターの視野率

(4) TFT方式と有機EL

(5) モニターの可動性

という5つの項目に分けて、簡単に解説していきます♪

とは言え、5つも項目があるので、

それなりに長い記事にはなってしまいました💦

なので興味のある方は時間のある時にでも

読んでやって下さい m(_ _)m

それではよろしくお願いします!

 

~(1) 液晶モニターのサイズ~

まず、3.2インチというのは液晶モニターの大きさを指します。

1インチは2.54 cmなので、3.2インチ = 8.128 cmです。

で、これは液晶モニターの対角線の長さです。

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基準として、3インチ程度のものが多いです。

<注釈>

なお、日本では計量法でメートル表記が基準であり「インチ」を公取引に使えないため、「~型」と表示されることがあります。

 

 

~(2) 液晶モニターのドット数~

ドット数は画素数の概念によく似ています。すなわち、単純に言えば、ドット数が多いほど、背面液晶の鮮明度は良くなります

一般的な液晶は、拡大すると下の図のような「赤・青・緑の配列」が連続して並んでいます。で、92万ドットというのは、この「赤の棒・青の棒・緑の棒」が合計92万あるってことです。

ただし、液晶の色はこの3色の組み合わせで出しますから、素数として考えるなら、実際は92万÷3で、約30.6万画素です。

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<注釈1>

なお、当然ですが、背面液晶の画素数と、出来上がった写真の画素数とは全く関係ありませんからご安心ください ^^;

実際の写真の画素数に比べて、液晶モニターの表示画素数のほうが格段に低いので、画像本来の画質を間引きして表示しています。液晶の表示を拡大すると粗いのはそのためです。

<注釈2>

実際は3色が下のような配列のモニターや、もっと複雑な配列のモニターもあるのですが、基本の考え方は変わりません。

f:id:tatsumo77:20180528131454p:plain

WIKIPEDIAより引用

2018年現在、市販されているデジカメをザクっと見ると、ドット数は100万ドット前後が多いように思います

 

 

~(3) 液晶モニターの視野率~

ライブビューで観察するときに、本来写真として写る部分が100%写っていれば、視野率100%です。当たり前じゃん、と思われるかもしれませんが、モニターやファインダーの中には視野率95%程度のものもあります。

視野率100%未満という事は、ライブビューやファインダーでモニターを見た場合に、残りの数パーセントが写っていないという事です。

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もちろん、視野率は100%に越したことはありませんし、ほとんどの液晶モニターは視野率100%です。

<注釈:視野角>

視野角はモニターをどのくらい横から覗き込んでもはっきり見えるかという指標です。180度に近いほど、斜めから覗き込んだ時にはっきり見えることになります。

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https://www.asus.com/jp/Monitors/ML229H/より引用

 

 

~(4) TFTモニターと有機ELモニター~

これは説明すると長くなりますし、実を言うと私もきちんと説明できるほど理解していないので簡単に説明します ^^;

TFTモニターは現在のカメラの背面液晶では主流の方式です (さらに細かく分けると、TN方式・VA方式・IPS方式に分類されます)。特にそれ以前の方法論と比較して動画の表示が滑らかなため、背面液晶として多用されます。

一方、有機ELは、TFTモニターよりもさらに視認性・発色性や応答性能に優れます。しかも薄型で消費電力も少ないのですが、モニターの単価が高いことがネックではあります。

 

 

~(5) モニターの可動性~

背面液晶モニターの可動性は大きく分けて以下の3つです。

① 非可動性

② チルト式

モニターが上下方向に動きます。

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NIKONのホームページより引用

③ バリアングル式

これが最も可動性の高いモニターです。

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SONYホームページより引用

 

 

~まとめ~

ここまでの内容をまとめてみます💡

・「~インチ」というのは画面の大きさを表します。モニターの対角線の長さのことで、デジカメでは3インチ程度が主流です。

・ドット数は多い方が画像の鮮明さを感じられます。100万ドット前後のものが多いようです。

・視野率は概ね100%です。

有機ELモニターとTFTモニターでは、前者の方がざっくり言えば高画質ですが、コスト面で2018年現在ではTFT形式を採用することが多いようです。 

 

 

~読めますか??~

最後に、本日最初にお見せしたスペック表を載せてみます。

もう何が書いてあるか、分かりますよね ^^b

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ちなみにこちらはD850のスペックです。

もう読めますよね! ^^b

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そしてこれはCANONの新型ミラーレス、KISS Mのスペックです。

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~おわりに~

ということで今回は液晶モニターのスペックをまとめてみました♪

途中にも書きましたが、液晶モニターのスペックが決め手で購入するカメラを決めることはまず無いので、重要な話ではないかもしれませんが、あまりまとまっているページもないので、この機会にまとめてみました ^^b

ニッチな内容かもしれませんが、誰かのご参考になってくれたら幸いです。なお、私が勘違いしている点や、ご質問がございましたらコメント欄にお願いいたします。

それではまた次回、お会いしましょう m(_ _)m