こんにちは、Circulation - Cameraです。
今日は久々にカメラの豆知識ネタにしてみました!
「ハレ切り」って言葉、知っています?
ご存知の方からすれば何てことない、
ちょっとした小技なのですが、
自分は結構多用しています💡
もし誰かの参考になればと書いてみました♫
ちょっとボリューミーにはなってしまいましたが、
そんなに難しい話ではないので、
お時間のあるときに読んでやって下さいませ
m(_ _)m💦
それではよろしくお願いします ^^
~カメラクイズです~
それでは、唐突ですが、ちょっとしたクイズです。
Q.) 以下のうち、デジタルカメラでは
発生しないものはどれでしょう?
① ハレーション
② フレア
③ ゴースト
・
・
・
正解は①のハレーションです ( ̄ー ̄)ゞ
〜ハレーションとは?〜
ハレーションとはフィルムの感光乳剤層を通った光がフィルムベースで反射して再び感光層に作用することを指します。その結果、強い光の当たった部分の周りが白くぼやけてしまいます。
って、言葉では伝わりにくいと思いますので、
図示してみます ٩( ᐛ )و
<フィルムの断面図 (略式)>
フィルムは大きく感光乳剤層とフィルムベースからなっています。
<感光の様子>
通常、光は感光層に吸収されますが、強烈な光の場合、ベースで反射して再び乳剤層に作用することがあります。
これがハレーションです💡
ということで、そもそもフィルムを使用していないデジタルカメラではハレーションは原理的に発生しえないのです。
簡単ですね!
だから、時々、ゴーストやフレアのことをハレーションと呼ぶ方がいますが、ちょっと意味が違うんです💦
~ゴーストとフレアとは?~
一方、ハレーションがフィルム内の事象なのに対して、
ゴーストもフレアもレンズ内で
光が複雑に反射して発生する現象です。
ですから・・・
当然フィルムでもデジカメでも発生します!
(`・ω・´)
ゴーストとフレアについては、
かつて記事にまとめたことがあります。
簡単に説明すると、
・フレアー:逆光で画面に霞がかかったようになる現象
・ゴースト:逆光で本来存在しない形のある光が映り込む現象
です。
例えばこの写真にはゴーストが写っています💡
ということで、 ゴースト・フレアは
いずれもレンズ内で光が複雑に反射して発生する現象
なので、フィルムに起因するハレーションとは別物です
(`・ω・´)b
ただ、ゴースト・フレアもハレーションも、
いずれも逆光条件で発生する現象なので、混同されやすいんでしょう ^^;
~ハレ切り~
さて次は、ハレ切りの話に移りましょう💡
ハレ切りは「ハレーション切り」の略称です。
しかし、デジカメ撮影においては、構図の外に強い光源があり、ゴーストやフレアが発生する場合のちょっとした対処法です。
やり方は簡単です ^^b
手や黒いうちわなどをかざすなどして、構図外からの明かりを遮るだけです。
こうすることで、ゴーストやフレアを
ある程度抑えられるのです♫
なんとも原始的な方法ですな d( ̄  ̄)
ですが原始的な方法ですが、
街中で夜景を撮影する場合など、
周囲の街灯の明かりが原因で
ゴーストが出ることがありますので、
私は結構使用している小技です💡
例えば、この写真をご覧ください。
小さいですが丸で囲った部分にゴーストが出ています。
これはこういう環境で撮影したものです。
写真の左上の街灯がゴーストを作っているわけですね!
そこで、レンズの上に手をかざして光を遮る、
つまりハレ切りをしてみました💡
<Before>
<After>
このようにゴーストを追放できました💡
特に道具の必要のない簡単な方法なので是非、
困ったときにお試しください♪
※もちろん、レンズフードを使用していない方はまずはフードを着用してください。それでも発生する場合にハレ切りを試してみて下さいね。
※ちなみに、セルフサンシェードという三脚に固定するハレ切り用の板も売っています。
※画像:Amazon.comより
~矛盾!~
ここまで読んで下さった方なら分かると思いますが、
デジカメではハレーションは発生しませんので、
デジカメ撮影に於いて、ハレ切りはゴーストを抑止しているのでありハレーションを抑止しているのではありません。
ですがハレ切りという言い方をする。。。
ややこしい💦
フィルム時代の名残なんですね〜。
~注意!~
構図内の光源で生じるゴーストには無効
なのでご注意ください (+_+)
というか、どうやってやるんだって話ですが^^;
例えば、この写真中央にはゴーストがあります。
しかし、発生源の朝日そのものが構図内にあるので、
ハレ切りでは対処できません。
〜まとめです!〜
・ゴーストやフレアと違い、ハレーションはフィルムに起因するのでデジカメでは発生しません。
・構図の外に強い光源があり、ゴーストやフレアが発生する場合、遮光することでゴーストやフレアを抑制できる可能性があります。
・このテクニックを、デジカメにおいてはゴーストやフレア対策ですが、一般に「ハレ切り」と呼びます。
〜最後に〜
ということで今日は、
・ハレーションという言葉
・ハレ切りというテクニック
について解説してみました (`・ω・´)b
最後におまけとして3つ補足事項を記載します。
「まだまだ興味がある!」という方は見ていって下さい♪
何か不明な点や私が勘違いしている点が、ございましたらコメント欄に、お願い致します m(_ _)m💦
それではまた次回!
よろしくお願いします!
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~おまけ①:ゴースト・フレア対処法~
① レンズフードの使用・ハレ切り
② F値を小さくする
③ プロテクトフィルターを外す
④ 構図そのものを変更する
⑤ 消そうとしないで受け入れる
~おまけ②:イラジエーション~
ハレーションと同じくフィルムでのみ発生する現象にイラジエーションという言葉があります。
これはフィルムに強い光が侵入した場合、分子レベルの乱反射によって直接光の当たっていない銀イオンも還元され滲んだ写真になってしてしまうことです。
~おまけ③~
ハレーションは写真用語から転じて、
「 (もっぱらマイナスな意味で) 波及する様子」
を表すこともありますね。
例えば、
「例の政府高官の不用意な発言が今後、外交関係にまでハレーションを起こさないか危惧される」
などです ( ̄ー ̄)ゞ
以上、「本日のカメラの豆知識」でありました♪