Circulation - Camera

Since 2017-05-01

カメラの考察 ~「間」で考える、写真の三分割構図や日の丸構図~

~前置き~

こんにちは、Circulation - Cameraです。

どんな方でもカメラについて勉強していると、「構図」という概念に突き当たります。他の方のブログでも、構図についての説明をよく目にします。

「なるほど、なるほど」と読んでいたりするのですが、そういえば1年ちょっとカメラブログを続けていつつ、自分から「構図」についてあまり言及したことないんですよね ^^;

そこで今回は、ちょっと自分の意見の整理も兼ねて、自分なりに「構図」について考察してみたいと思います。

とはいえ、「構図」っていうと範囲がめちゃくちゃ広いですから、さしあたってよく目にする三分割構図と日の丸構図を中心に考えてみたいと思います。

 

もちろん、最後にも書きますが、構図どおりに撮影しなくてはいけないなんてルールはありません。しかし、構図について知識があることはマイナスではないと思います。なので、特に代表的な「三分割構図」や「日の丸構図」の特徴を、今日は「間」という視点で考察してみたいと思います!

 

なお、今回の内容は多分に私見です ^^;

絶対的なことを言おうなどと毛頭思っていません。

あくまで構図に対する私なりの捉え方のまとめなので、

皆さんの意見と違っても怒らないで下さいね💦

 

そんな内容で5000字近い長文になってしまい恐縮ですが、よろしくお願いします。

 

~先に結論を!~

長い記事なので、先に要点を書いてしまいます💡

===>

三分割構図は主題以外の空間を大きくのびのびと使いたいような場合に使用しやすいです。また、lead roomを設けることで動きや物語性を感じさせやすい構図です。一方、日の丸構図は主題を取り囲むように「間」を使って主題を引き立てたいような場合に使用しやすいと考えます。

 

 

~三分割構図の概説~

さて、そもそも三分割構図は、画面を縦横三分割した架空のグリッドを想像し、これを意識して構図の構成要素を配置する方法論です。こうすることで安定感のある、バランスの取れた写真になると言います。

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具体的な写真を載せてみます💡

ど真ん中に花を配置するよりも、バランスが良く感じられます。

この理由については後で考察してみます。

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また、三分割法の場合、水平線や山の稜線も、この三分割のいずれかを通過させることが原則となります。

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三分割構図という概念は実は昔からある構図でして、WIKIPEDIA曰く、1797年には風景画の画面比を決定する法則として登場していたとのことです。

 

 

~三分割構図と「間」~

ということで三分割構図は由緒正しい定番構図であると言えます。

ではなぜ三分割構図はバランスがいい構図なのか?

「そういうもんだ!」

と言ってしまえば、その通りなのでしょうが、バランスが良い理由を考えることで三分割構図をより有効に活用できるようになるかもしれません💡

自分なりにちょっと考察してみます。

あくまでも自分なりに、ですよ ^^;

 

さて、写真には主題と言えるものが基本的に存在します。

例えばこの写真をご覧ください。

DSC_3043

ピントの合ったチューリップの花が主題です。

ここで敢えて主題以外に注目してみます。

言い換えますと、三分割構図にしたことでできた「間」に注目します。

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すると画面の3/4近くを「間」が占めていることが分かります。

この充分にスペースを与えられた「間」が、暗黙の状況説明をしてくれます

この写真なら、

・暗い環境

・周りにもチューリップ

・イルミネーションのような点光源がある環境

さらに青と黒が主題であるチューリップの赤を強調してくれています。

 

もう一枚、作例をご紹介します。

DSC_2890のコピー

「間」には、イルミネーションや街行く人などの情報が入っており、主題の車を引き立ててくれています。主題は左下約1/4を占めているのみなので、「間」の邪魔をしていません

しかし、主題の存在感が損なわれるリスクがありますから、「間」にスペースを取られすぎるわけにはいきませんよね。そういう意味では、三分割構図の場合、主題と「間」をバランスよく配分できるのだと思います。

※一方、後述する日の丸構図だと、「間」が充分大きく取れません。

 

 

~lead roomとしての「間」~

ちなみに、間をどの方向に作るか迷ったりしませんか?

以下のようなパターンがありますよね。

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どれが正解という決まりは、もちろん無いのですが、lead roomという概念を知っていると1つの目安になりますよ💡

 

作例を提示します。

DSC_4662のコピー

こちらの鴨さんは、彼の左下方向に目線をやっていますね。このように目線の向きや、動きのある被写体なら動きの向く方向に「間」を作ると見やすい写真になる傾向があるようです。

 

もう一枚作例を提示します。湘南で撮影したスナップショットですが、主題である学生さんの視線の方向に「間」を作ると自然な感じがします。

しつこいようですが、このlead roomもあまりに大きいと主題がボケます。やはり無難なのが三分割構図なのだと思います。

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こちらはカメラの向いている方向に「間」を設けました。

L1030886

この写真では水しぶきが広がる方向 (上側) に空間を作っています。 

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~風景写真の場合~

風景写真ではどうでしょう?

この写真を例として提示します。

星空という主題に対して、

副題として富士山と湖を配置しています。

※星の縦方向の動きと空の広さを強調するために三分割を少し崩し、空の比率を少し大きめにとりました。

stxa

 

風景写真の場合、上の写真でもそうですが、「どちらが主題、どちらが副題」か厳密に区別できないことがよくあります。ですがそういう場合でも二分割構図にしないで、どちらかを大きく見せた方が見やすい写真になることが多いです。おそらくそれは、主題Aと主題Bのどちらをより強調したいかはっきりさせてあげることで、観察者に意思表示することができるからだと思います。

例を提示します。下の写真では、「星空」も「茶畑+富士山」も重要な構成要素です。しかし敢えて、空の広さ、スケール感を出すことを優先して、星空に2/3を割いて、地上景は1/3に留めました

もし二分割構図で撮影していたら、見ている方もどっちに注目していいか分からず、混乱し、結果バランスが悪い写真になっていたように思います。

tanadaround1のコピー

 

 

 

~ここまでのまとめ~

・三分割構図は歴史のあるバランスの取れた構図です。

・個人的な意見ですが、主題を三分割の交点に配置することで残りの3/4の空間を主題を活かすための「間」として使用できることが利点です。

・「間」を開ける方向にルールはありませんが、lead roomという概念を知っていると目安になるかもしれません。

・風景写真の場合も三分割構図で主題をはっきりさせた方が、結果的にバランスが良くなることが多いように思います。

 

 

~日の丸構図との比較~

長い記事ですいません💦

休憩にカワウソの赤ちゃんの写真載せておきます (笑)

DSC_2352

ちなみにこの写真は三分割ではないですね。

どちらかというと日の丸構図です。

 

少し三分割構図と日の丸構図を対比して考えてみます。

当たり前のことですが、三分割構図と日の丸構図では主題の位置が違います。敢えて「間」の立場になって考えてみると、下に図示したように、主題にドカンと真ん中を占拠されてしまいます。

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ざっくり言えば、日の丸構図の場合、「間」の中心が抜けてしまうので、三分割構図に比べると、背景の情報がパッと頭に入って来にくいと考えます。

 

具体的に写真を提示したいと思います。

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これをトリミングしてみましょう。

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「ベンチ」の存在感が強すぎて星空の印象が入ってきません。

ベンチが邪魔で星空が遮られているとも言えるでしょう。

せめてこういう三分割だったら話が違うと思いませんか?

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この例では実際に星空の面積が後者の方が大きいんですけど、このように、主題である「間」がどれだけ遮られるかによって 「間」のもつインパクトが変化するように思います。

 

 

~日の丸構図と額縁構図~

一方で、主題の周囲に「間」が出現することを逆手にとって、ここに副題をバランスよく配置すると、額縁構図になりますね

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~日の丸構図~

では日の丸構図に向いた被写体とはどんな被写体でしょう。多くの教科書やブログでも紹介されていることなのですが、以下のような条件が当てはまると思っています。

・主題として迫力が十分である

・主題を中央に配しても背景が遮られない

・主題に方向性がない場合

 (言い換えるとlead roomが必要ない被写体) 

 

<作例①>

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主題は文句なしに月!これを三分割構図にして、「間」を大きくとる必要は無いと思います。

※三分割構図にしてはダメという事ではありませんが、その場合、「広大な宇宙空間に存在する月」という印象になるのではないでしょうか?

 

<作例②>

被写体が真正面を向いておりシンメトリーである、この被写体は日の丸構図でOKでしょう。日の丸構図であり、シンメトリー構図でもありますね。

DSC_1251


<作例③>

これはどうですか? ^^;

三分割構図を選択される方も多いかもですね💦

自分的にはシルエットとしてカリっと写ったススキの印象を最大限に引き出したいので背景の「間」を遮るように、ど真ん中に配置することを選びました。

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~対角構図について~

ちなみに、三分割構図に於いて、もし主役と反対側の「間」に、もうひとつ被写体を配置すれば、対角構図になるわけです。

DSC_4793のコピー

対角に配置するのは、関連性のあるものだとgoodですね。

DSC_3067

DSC_2724のコピー2

 

DSC_1882

え?

そうですよね。だんだん写真を見ていると、対角構図なのか三分割構図なのか分からなくなりますよね。

実際、この辺の境界は曖昧だと思います。

それに試験じゃないんだから、

そんなに厳密な定義付けはいりませんでしょう。

「これは三分割構図だ!」

「いーや、対角構図だ!」

不毛すぎるやり取りです。。。 ^^;

 

 

~構図と意図!~

そろそろ記事のまとめに入りますね。すっごくいろいろ語りましたが、こんな小難しいこと考えなくても写真は撮れます。最も肝心なことは、意図通り表現できているかどうかだと思います。

構図は指針に過ぎず、構図に捕らわれる必要性はなくて、敢えて崩してあげることで、しっくりくる作品になってくれたりします。構図に捕らわれすぎるとシャッターチャンスを逃してしまったり、落ち着いた印象の絵ばかりで、個性的な味のある写真とは言いがたい絵になってしまう場合も多々あります

ただ、構図について勉強しておくことは、フレーミングの参考になるのは事実だと考えます。知識がある上で直感的なフレーミングをするのと、知識無しで直感的にフレーミングするのでは、打率は変わってくるのではないかと思いますよ ^^

三分割構図は主題以外の空間を大きくのびのびと使いたいとき使用するとか、日の丸構図は空間を主題を取り囲むように使用して主題を引き立てるように使ってあげるとか、構図に対して解釈が有るのと無いのとでは、やはり違うと感じています!

 

 

~おわりに~

最後に、しつこいようですが、今回の記事は今の自分の考え方のまとめです。誰かに押し付けるつもりは微塵もありません。無論、自分が構図の扱いが特別上手に出来ているとも思いません (笑)

むしろ、自分の考えを整理したくて書いたという側面の方が大きいくらいです。

ですが、敢えて「間」にクローズアップして三分割構図について考察しているブログはそんなに見かけなかったので、どなたかの参考になってくれたら幸甚です ^^

 

それでは本日はこのあたりで失礼いたします。

また次回、お会いしましょう m(_ _)m