Circulation - Camera

趣味でカメラやってます。Nikonユーザーです。

カメラの豆知識 〜周辺減光との「付き合い方」〜

前回の予告通り、今回は「周辺減光 (= 周辺光量落ち)」についてまとめました💡

ちょっと長い記事な上に小難しい内容なので、興味のある方は時間のある時に読んでやって下さいませ💦

 

~周辺減光って何?~

周辺減光というのは、

写真の周辺部分が暗く写ることを指します。

例えばこれらの写真をご覧ください。

四隅が暗くなっていることがわかりますでしょうか?

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DSC_3776 - コピー

ただ周辺減光について述べるだけでは味気ないので、主観ではありますが「周辺減光との付き合い方」という点にも触れて、エントリーを書いてみました ^^

ということで、今回は、この周辺光量落ちについて

前半は客観的な話、後半は主観的な話

という構成にしてみました。

皆さんは周辺光量落ちのある写真って好き!?嫌い!?

それでは宜しくお願いします!

 

~周辺減光の原因~

まずは周辺減光の原因から説明してみます。

周辺減光が生じる原因は2つあるのです。

・口径食(横文字で書くとヴィネット

・コサイン4乗則

それぞれ解説いたします (`・ω・´)b

 

(1) 口径食 (= ヴィネット)

例を出して説明しますね。

55mmの単焦点レンズでF1.4で撮影したものです。

中心の点光源は正円形に近いのに対して、

周囲の点光源ほど楕円形ですよね。

DSC_6173

こうなる理由を解説してみました💡

カメラの撮像素子 (= 以下センサー) になった気持ちで

考えてくださいね!!

F1.4を真後ろから見た場合と、斜め後ろから見た場合を比べましょう。

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左は真後ろから、右は斜め後ろから見た図です。

斜め後ろから見るとレンズの鏡胴のため、楕円形になってしまいます。

これが口径食なのです。

 

実際にもう一度、この写真を見てください。

楕円の面積が正円形の面積より小さいことがわかりますよね。

こういう理由で周辺光量が落ちるのです。

DSC_6173

 

口径食には大事なポイントがあります。

それは絞ることで解消されるという点です。

実際に見比べて見てくださいみます💡

① まずは先ほどお見せしたF1.4の場合です。

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② 次にこれがF5.6に絞った場合です。絞り輪が小さくなったので斜め後ろから見てもレンズの鏡胴に食われていませんよね。

つまり、絞ると口径食が解消します。

ご納得いただけましたか!?

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(2) コサイン四乗則

口径食ではない、もう一つの周辺光量落ちの理由がコサイン四乗則です。

先ほどはセンサーになったつもりで考えて頂きましたが、

今度はレンズに侵入していく、「光」になったつもり

で考えて見てください。

以下のような理由により、周辺に向かう光の方が弱くなってしまいます。

<周辺に向かう光が不利な理由①>

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<周辺に向かう光が不利な理由②>

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なんとなく伝わりますでしょうか?

斜めから侵入する光は、まっすぐ侵入する光に比べて暗くなるという物理法則です。

そのため、コサイン四乗則による周辺光量落ちは絞っても改善しません。

※これはフォトマスター検定でもよく聞かれる有名な話です。

 

〜結局絞ると軽減するの?〜

ここまで述べてきましたように、

・口径食の要素は絞ると改善する。

・コサイン四乗則の要素絞っても改善しない。

では・・・

Q.) 実際の撮影で、絞ると周辺光量落ちは改善しますか?

A.) します!

実用上は口径食の影響を絞りで緩和してやれば周辺光量落ちは低減できると実感できるでしょう。具体例を挙げて見ます💡

① F1.4で撮影

DSC_2231

② F4で撮影

明らかに周辺減光は軽減していますよね (`・ω・´)b

DSC_2232

従って、

・周辺光量落ちを避けたい場合は少し絞ればいい

・逆に発生させたい場合は開放で撮影すればいい

という理屈になります。

※ちなみにローキーで撮影すると、より目立ちますよ💡

 

〜周辺減光の出やすい機材〜

ここまでで、「周辺減光の発生機序」は説明終了です (/・ω・)/

あとは、「周辺減光の出現しやすい機材」についても言及しておきます。

① レンズによって周辺光量落ちの出やすさは違います。

一般的に、

「解放F値が小さく、広角のレンズほど出やすい」

と覚えてください。

※ただし、これはあくまで一般論です!同じスペックのレンズでも、その設計によって出やすい出にくいはありますので、留意してくださいね。また、いわゆるオールドレンズは周辺光量落ちは出やすいと思います。

 

② また、センサーのサイズによっても周辺光量落ちの出やすさは違います。

周辺光量落ちはセンサーのサイズが大きいほど目立ちます。

それはそうですよね (`・ω・´)

同じフランジバック (レンズからセンサーまでの距離 ) なら、より大きなセンサーの方が目立ちます。

図解してみました💡

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従って、一般にAPS-CセンサーやM4/3センサーより、

フルサイズセンサーの方が周辺光量落ちは目立つでしょう。

 

 

~周辺減光との「付き合い方」~

さて、ここまでのことは客観的な情報でした。

一方、ここから先は主観的な意見ですので、

「こういう考え方の人間がいるんだな」

くらいで思っていただけると幸いです^^;

※自分自身も今後、考え方が変わるかもしれません💦

 

それでは、行きますよ〜。

そもそも周辺減光は歓迎するべきものかどうかについて考えたいです。

時に、周辺減光を、やたらありがたがる風潮を眼にしませんか?

iPhoneのアプリとかでも簡単に周辺減光のエフェクトをかけることができますからね。

 

確かに周辺減光は場合によっては有効に作用します💡

上述したように、オールドレンズで出やすいことから、「クラシカルな雰囲気」を感じることもできるでしょう。

ただ、私の考える周辺減光が有効に働くケースとは、

「中心に主題がある場合」

です。

 

周辺減光って集中線ような役割をしてくれるものと感じます。

この写真とかどうでしょう?

主題が中央にあって、周辺が減光されて、より強調されていると思います。

「額に入ったような味のある写真になる」と表現する方もいますね💡

DSC_1251

 

先ほど述べましたように、周辺減光は絞り開放で目立ちます。

開放で撮影するときには、

「何かにパシッとピントを当てて周囲をぼかしたいとき」

が多いのではないでしょうか?

そういう時、自然と周辺減光が効いて中心線のような役割になって良い感じになったりするので、理にかなっていると思います ( ̄▽ ̄)b

DSC_6442

 

このように周辺減光は味になることが多々あります

しかし、乱用は禁物です。

上述した「中心に主題があるときに有効」というのは個人的見解ですが、実際に周辺減光はうまく付き合わないと、ただの周辺画質低下になってしまいます。

例えば真夏の海辺で周辺減光させる必要性はないと思いませんか?

※この写真はわざと後処理で周辺減光をさせました。

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ちなみに元写真はこれです💡

こういう場合は周辺減光していない方が望ましいと、個人的には思います。

DSC_9554のコピー

 

他にも、ハイキーにしたい場合に周辺減光は邪魔になるかと思います💦

(悪意のあるくらい) 極端な例ですが、掲載してみます ^^;

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〜おまけ:ヴィネットコントロール

NIKONの一眼レフには「ヴィネットコントロール」という機能がついており、純正レンズなら周辺減光が出にくいように、 (多少ですが) 調整することができます。

また、RAW現像やPhotoshopで後から周辺減光を強調したり減弱させたりすることができますから、そこまで撮影時に慎重にならなくてもいいのかもしれませんけどね

( ̄∇ ̄;)

 

===>

大切なのことは、

「猫も杓子も周辺減光!」

「周辺減光様、有難や〜!」

とならずに、うまいこと活用してやることにあると考えます💡

 

〜まとめ〜

今回は周辺光量落ちについて書いてみました ( ̄ー ̄)

客観的意見や主観的意見が入り混じって読みにくくなかったでしょうか?💦

最後に少しまとめておきます!

・周辺減光は「口径食 (= ヴィネット)」「コサイン四乗則のコサイン四乗則」という2つの機序によって発生します。

・前者は絞ることで改善しますので、周辺減光は絞ることで軽減されます

・周辺減光は「開放F値が小さな広角レンズ」「フルサイズセンサー」を使用する場合、より発生しやすい傾向にあります。

周辺減光は写真にとって有効な表現となる可能性を持っています。

・ただ、いたずらに使用するとただの周辺画質低下になるので要注意です。

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〜次回予告〜

長文でしたが、最後まで読んでくださった皆様、ありがとうござました💦

次回はちょっとした撮影記を載せてみます。

今のところ、テーマは阿波踊りの予定です♫

 

それではまた、宜しくお願いします m(_ _)m